9人乗りの自転車！？神姫商工で生まれたおもしろ乗り物「パーティーバイク」！なんと、神姫商工の整備士が作りました。 乗ってみたら「ええやん、これ！」ということで、全国各地のイベントで活躍中。
一緒に漕いで飲んで笑ったら、思い出がぐっと深まります。パーティー気分で、ワイワイ楽しい時間を過ごしませんか？
「The more the merrier!（多ければ多いほど楽しい！）」
「パーティーバイク」は、ヨーロッパのビアバイクをモデルにした「たくさんで乗れる楽しいのりもの」がコンセプトの9人乗り自転車です。自転車をこぐ要領で簡単に動かせるため、景色を楽しみながらのんびりとおしゃべりやドリンクを楽しむことができます。
「パーティーバイク」は、全長4m・幅2m・高さ3mの9人乗り自転車です。ヨーロッパ（特にドイツ）やアメリカで「ビールを飲みながらこぐ乗り物」として人気のビアバイクを日本でも楽しめるよう、神姫商工が完全オリジナルで製作しました。
運転手は進行方向とブレーキのみを操作し、あとは乗員が座席に付いているペダルを漕くことで走行します。脚力はちょっと必要ですが、全員で力を合わせて感じる風は格別なもの。ゴールした時の一体感は、乗り合わせた者同士の一期一会をより感動的な体験にします。
なめらかな木製のカウンターにはドリンクホルダーが付いており、走行しながらでも安定してドリンクを楽しめるため、ビールの試飲会や工場見学などにご活用いただいています。また、自転車の各所にはＬＥＤ照明を搭載しており、夜間はライトアップした状態での走行が可能です。
居心地や安全性を考え、走行時は時速6～7km以下になるよう設計してありますので、リラックスしてお楽しみいただけます。
「何か新しいものを神姫商工で作りたい」。
おもしろい乗り物でもっと世の中を楽しく！整備士たちの技術と挑戦が兵庫の整備工場から全国へ飛び出しました。
事の発端は、神姫バス株式会社からの相談でした。
「外国にビアバイクというおもしろい乗り物があるらしい。何とか手に入れられないだろうか」
この話を受けて早速調べてみると、何やらヨーロッパを中心に人気の「ビールを飲みながらこぐ乗り物」らしい…ということが分かり、神姫商工の面々は興味をくすぐられます。ところが輸送代が非常に高く、残念ながら実現には至りませんでした。
しかし、当時の社長はこの乗り物の目新しさに注目しました。
「外国で作っているなら、うちでも作れるはずだ」
この言葉に励まされ、神姫商工の整備士たちはオリジナルビアバイクの製作に挑戦することになったのです。
そして、整備・鈑金塗装など各分野のエースと有志が集まり、「オリジナルビアバイク製作プロジェクトチーム」が発足しました。
1号機が完成したのは2017年の秋。
我々のオリジナルビアバイクは、利用に飲酒を限定させないことから【Party Bike】（パーティーバイク）と名付けました。完成以降、兵庫県内のイベントで使っていただけることはありましたが、活用方法には課題が残っていました。
そんな時、横浜市から声がかかります。
「ぜひ、横浜市でビアバイクを走らせたい。公道走行の実証実験を行いたい」
2019年2月の横浜市での実証実験をきっかけに、その後もビアバイクツアーなど横浜市での走行を繰り返したのち、2021年10月より横浜のクラフトビール会社が主催するビアバイクツーリズムの定期走行がスタートしました。1号機は横浜みなとみらい地区で活躍中です。
1号機のノウハウを基に2022年10月に誕生したのが、現在の2号機です。 2号機も完成以降、神戸市や福岡県北九州市のイベントへ参加させていただきました。
作るうえで重要視したのは安全性でした。
乗員を不安にさせないよう、最高速度は時速6～7kmに制限しました。
「自転車と違って乗員は横向きに進むので、できるだけ不安を感じないよう、早歩きと同じくらいの体感速度を目指しました。ぜひ景色を見ながらおしゃべりしてください」とメンバー。
また、軽車両に該当するようサイズにもこだわりました。その結果、軽車両の自転車として公園やイベント会場で気軽にお楽しみいただけています。
そんなパーティーバイクですが、9人同時に乗ると車体は1トンを超える重量になります。
「人数が多いと、ペダルを漕ぐのはちょっと大変です。全員で力を合わせて動かす乗り物なので、そのしんどさも楽しみの一つと受け取っていただけたら。知らないグループ同士で乗り合わせていても、ゴールする頃には不思議な一体感に包まれます」とメンバー。
良い景色やドリンクなどがあると更に盛り上がります。実際に、ビアバイクツアーとして「パーティーバイク」に乗りながらのビールのテイスティングや、夜景のきれいなベイエリアでイルミネーション観覧といった使い方で好評をいただいています。
